月ウサギのそだてかた

攻略、Q&A、質問

チャプター8ストーリー

コメント(0)
 

プロローグ

気がつくとリンは青く美しい星、アルフェルグにいた。
しかしアルフェルグの光は夜の魔力のせいでよどみ、かすんでいた。夜の魔の手は忍び寄る。そんな当然のことを、リンはその星に到着して新たに気がついた。
リンはショックを受けながらも自分のすべきことを忘れてはいなかった。
リンは孤軍奮闘し、ついにアルフェルグの主であるセイレーンを夜の魔力から解放した。光を取り戻したアルフェルグはキラキラと輝き、夜空の隅々まで明るく照らした。
リンはアルフェルグを見ながら、自分の月のことを考えた。一時は夜の魔力に飲み込まれ、夜空を照らすこともできず、力なく光っていた月を。
夜はいったいどれだけ多くの星を奪ってきたのだろう。いいや、奪っているのだろうか。セイレーンは自分を12星座のひとつだと言っていた。もしかしたらアルテミスは夜空の星座を解放してほしかったのかもしれない。
リンは自分の前にある道を想像し、はじめて夜の暗い欲望を肌で感じた。その欲望はとめどなくあふれ、消え去らないということも。しかし…
 
夜は自分の欲望のためならなんでもする存在だった。セイレーンの歌さえも、夜にとっては利用対象にすぎなかった。リンはセイレーンについてよく知らなかった。セイレーンの歌は美しいものだと思っていた。
やはり夜をそのままにしておくわけにはいかない。リンは覚悟はより一層深まった。
 
しかしリンは、心の中に暗い何かが湧き上がっていることに気がついていなかった。

コメントを書き込む


Protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

まだコメントがありません。

×